鉢形城跡伝諏訪曲輪(諏訪神社)角馬出(埼玉県大里郡寄居町) [埼玉県の城館跡]
鉢形城跡(国指定史跡)の大手は城の南西にありますが、大手すぐ近くにあるのが伝諏訪曲輪跡で現在諏訪神社が建っています。約20メートル四方の角馬出で四方を堀によって囲まれ、西側及び南側には土塁も築かれている曲輪です。四角い形をした馬出しは角馬出し(かくうまだし)と呼ばれるもので北条氏がよく用いる築城技術です。写真はこの曲輪の西側の堀と土塁(写真左)及び南側の堀(写真右)です(2021年5月1日、GRDIIIで撮影)。
寄居町教育委員会・鉢形城歴史館の想定している伝諏訪曲輪への進入ルートは曲輪の西側から東方向に向かうルートです。堀を右手に見ながら細い土橋を通って伝諏訪曲輪に進みます。
曲輪に入ると曲輪内に築かれた小さな土塁に突き当たり右側に曲がらないと進めません。曲がったところが小口になっていて門があったと思われます。
この小口を抜けると伝諏訪曲輪の中心に入りますが、四方の土塁から攻撃を受けるでしょう。さらに東(写真中央)に進むと小口がありますが、この小口を出て土橋を直進すると三の曲輪に入る小口があります。
写真手前が伝諏訪曲輪を出る小口で、その先に三の曲輪に入る小口が見えます。
土橋から見た堀と土塁。遠くに見えるのが三の曲輪の土塁です。
三の曲輪に入る小口。
■参考資料
『鉢形城指南』寄居町教育委員会・鉢形城歴史館、2014年
『埼玉県の歴史散歩』埼玉県高等学校社会科教育研究会、山川出版社、2005年
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